お買い物用にDCT搭載車を買うと後悔する!その理由とは?
DCTとは?
DCTとはデュアル・クラッチ・トランスミッションの略で、車の変速機(トランスミッション)の種類の1つです
一般に広く普及している通常のATとは違い、変速時に2つのクラッチを使ってギアを切り替えます
近年、一部のドイツ車などで採用が進んでいる変速機です
ちなみにクラッチが2枚あると言っても電気的に動かしているので、車の種類としてはオートマになります
DCTとは一般的な名前であり、各自動車メーカーはそれぞれ独自の名称があります
DCTを搭載する代表的な車
VW ゴルフ
ベンツ Aクラス
アウディ A3
BMW 1シリーズ
一般的なAT
参考までに、通常のトルクコンバーター式ATをご覧ください
トルコン(トルクコンバーター)式ATは、その内部にトルクコンバーター(トルク変換器)を搭載しています
自動車は変速のためにタイヤとエンジンで回転数の違う物を絶えず接続したり解除したりを繰り返しながら、エンジンの駆動力をタイヤに伝えます
その際に、いきなりエンジンの駆動をタイヤに伝えてしまうと車がギクシャクしてしまうため、エンジンの駆動を緩和しながらタイヤに伝える必要があります
今までの通常のトルコン式ATではその役割をトルコンがしていました
トルコンは中に液体が入っており、2枚の異なる羽を中の液体を通して干渉することで、スムーズに駆動力を伝達することができます
トルコン式ATは一般的にその滑らかな変速が特徴です
DCTのメリット
何と言っても燃費が通常のトルコン式ATと比べて優れている点です
ものすごい大雑把な感覚で言えば、トルコン式ATの車が1リットル当たり10km走れるとしたら、DCTの車では1リットル当たり13kmは走れます
トルコン式ATは滑らかな変速が可能ですが、大きな欠点があります
それは変速機の効率が悪く、燃費が悪い点です
トルクコンバーターは内部に液体を封入してあり、2枚の羽の回転差をその液体で吸収するため、とても伝達効率が悪いんです
その点、DCTはクラッチを電気的に切り替える、いわば機械的なMTと言っても良い物です
そのため変速機の効率の高さはトルコン式ATとは比べ物になりません
そのほか、変速時のタイムラグが少ない点などもメリットの1つです
停車時からの発信こそ苦手ですが、一旦走り出してしまえば気持ちの良い変速を体感することができます
DCTのデメリット
トルコン式ATと比べて変速ショックが大きい傾向があります
特に停車状態から発進するときの1速、2速でショックが顕著です
もともとMTに乗っていた人はさほど気にならないかもしれませんが、最初からトルコン式ATの車しか経験したことがないと気になる人もいるでしょう
また、頻繁な変速を行うとクラッチ盤などの磨耗により故障する場合があります
有名な例ではVW(フォルクスワーゲン)のDSGがあります
一時期、DSGは不具合が頻発し、VWは中国で38万台、日本でも10万台のリコールに発展した経緯があります
お買い物車に向いてない理由
DCTの最大のメリットは、トルコン式ATと比べて燃費が良いことです
しかし、チョイ乗りの代表であるお買い物では、トルコン式ATと比較できるほどDCTの燃費の良さは期待できません
さらに、街乗りでは頻繁な発進と停車を繰り返します
その際、DCTよりもトルコン式ATの方が滑らかな変速でギクシャク感が少ないです
また、街乗りでの頻繁な変速を繰り返すとDCTの磨耗が進んでしまい、早期にクラッチ盤の交換が必要になるかもしれません
もしお買い物用に車を買うのであれば、
通常のトルコン式ATもしくはCVTの車をお勧めします
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