バッテリーが上がった時に取るべき対処法
それなりに長い期間、車を保有している方ならだいたい経験するのがバッテリー上がりです
「うっかりライトやアクセサリーの電気をつけっぱなしで放置してしまった」、
「長い間、車に乗らなかった」、
「発電機が故障していて充電されてなかった」、
などなど。
自分に責任がある場合だけじゃなく、特に最近の欧州車のバッテリーは突然死(急にバッテリーがダメになる)することがあります
経験のある人なら、
「なんとなく、最近エンジンのかかり方に力がないなあ」
というタイミングでバッテリー交換すれば良いと考えていると思いますが、
突然死の場合はこういった前兆がありません
今回、自動車のバッテリーに関してどのくらいの期間で交換すれば良いのか、
もしもバッテリーが上がってしまったらどうしたら良いのか、をお教えします
バッテリーのかんたん診断
では、実際にどのくらいバッテリーが放電してしまっているか、
かんたんな診断してみましょう
症状 | バッテリー放電レベル |
---|---|
スターターは弱々しく回るが、エンジンがかからない | 軽傷 |
メーター・計器類は点灯するが、スターターは回らない | 中傷 |
メーター・計器類も表示しない | 重症 |
スターターがかろうじて回る程度ならまだ軽傷です
エンジンを始動して、しばらく走れば充電される可能性があります
一方で、メーターや計器類も点灯しないとなると重症です
仮にエンジンを始動してしばらく走ったところでバッテリーは充電されないでしょう
こうなるとバッテリー自体を交換するしか方法はありません
バッテリーが上がりやすい季節は夏?
実はバッテリーには「上がりやすい季節」というものが存在します
それはズバリ、「夏」「冬」です
バッテリー自体の適温というのは人間と同じで、20℃周辺と言われています
つまり、それ以外の温度になる「冬」と「夏」はバッテリーにとって過酷な季節と言えるでしょう
ではなぜ、夏はバッテリー上がりが起きやすい季節なのでしょうか
それは夏には自動車にとって電気を多く使う季節だからです
そう、その正体はエアコンです
真夏ではほとんどの人がエアコンを使いますが、
このエアコンは多くの電力を消費します
1番バッテリーにとって最悪なのは、例えば、
「夏の雨の夜に渋滞するような道路で車に乗る」
ケースです
割とよくあるシーンなのではないかと思います
ではなぜ「夏の雨の夜に渋滞するような道路で車に乗る」ではバッテリーにとって過酷なのか
夏なのでまずエアコンを使用します
さらに雨なのでワイパー、そしてヘッドライトを常時使います
渋滞している状況だと、ブレーキを踏むのでストップランプも頻繁に点灯します
エンジンもまたアイドリング状態なので発電機から十分な電力がバッテリーに供給されません
なので、このようなケースではバッテリーにとって電気が足りない状態になります
さらに最近の車では、カーオーディオやスマホ充電など、多くの電気を使用するアクセサリーを搭載しています
そして、さらに最近の車は燃費を重視するために、充電制御という技術が使われています
これはエンジンの負荷を減らすために発電機を常時使わないということです
つまりバッテリーは常にフル充電な状態ではなく、常に最低限の充電状態を保つようになっています
特に燃費に対して厳しいユーザを持つ軽自動車や小型車ではこの傾向が顕著です
という以上の理由から、夏場は特にバッテリーにとって過酷な状況であり、常に充電が足りない状況であると言えます
バッテリーは消耗品
まず知っておくべきことはバッテリーは消耗品ということです
タイヤやエンジンオイルと同じで一定期間での交換が必要になります
一般的には「2〜3年」と言われています
しかしこれは車の利用状況によって大きく違うので、あくまで目安と考えてよいでしょう
2週間〜1ヶ月程度しか乗らない方、チョイ乗りばっかりの方はバッテリーにとって過酷な状況となるため「2年」を目安にしてよいと思います
反対に、毎日乗っているような方であれば4〜5年は持つ方も少なくありません
※ただし、電力を多く消費するアクセサリーを搭載している車はこの限りではありません
バッテリーが上がった時の対処方法
では実際にバッテリーが上がってしまった時にどうしたらよいのか、その対処法をお教えします
バッテリースターターを使う
まずはバッテリースターターを持っている方は、バッテリーに接続してエンジンを始動します
知人などで持ってる人がいたら貸してもらうといいでしょう
バッテリースターターとは、小型のバッテリーを搭載していて、
上がってしまった車のバッテリーに接続することで電力を供給してエンジンの始動を補助する機械のことです
一昔前では鉛バッテリーを使っていたため大きくて重いのが特徴でしたが、
現在ではリチウムバッテリーを使用したものが復旧しているため小型軽量の製品も増えてきました
リチウムバッテリー式のバッテリースターターを使用する場合は注意事項があります
それは、接続してエンジンを始動した後はすぐにケーブルを外すことです
長時間ケーブルを接続しておくと、リチウムバッテリー側にも電力が流れてくるので中国製のリチウムバッテリーでは大変危険です
エンジンが始動したら自動的に回路側で接続が切断される商品もありますので、そのような商品を選ぶと安心です
バッテリージャンプしてもらう
ブースターケーブルと他にもう1台車が用意できる場合はバッテリージャンプ(バッテリー同士でケーブルを接続)でエンジンを始動できます
ブースターケーブルの接続には手順があります
手順1:バッテリーが上がった車の+端子に赤いブースターケーブルを接続
手順2:救援車のバッテリーの+端子にもう一方の赤いブースターケーブルを接続
手順3:救援車のバッテリーの-端子に黒いブースターケーブルを接続
手順4:バッテリーが上がった車の-端子にもう一方のブースターケーブルを接続
必ずしもこの手順でなくても問題ありませんが、安全を考えればこのやり方をするに越したことはありません
この際、ちょっとした注意事項があります
- ブースターケーブルを接続してからすぐにエンジンをかけないこと。接続してからしばらく(1分ほど)待ってバッテリーが充電されるのを待ちます。
- バッテリーが上がった車のエンジンをかける前に、ヘッドライトやエアコンをオフにしておきましょう。エンジンスターター以外に余計な電気が必要になると、なかなかエンジンが始動しないことがあります。
- エンジンがかかった後は、しばらく走ってバッテリーを充電させましょう。間違っても途中でコンビニなどに寄らない事。いつものようにうっかりエンジンを切ってしまうと、再始動できない可能性があります。
- しばらく走行してもバッテリーが充電されないケースがあります。基本的にバッテリーは1度上がってしまうと交換を前提に考えた方が良いでしょう。ただ、実際にはしばらく走れば充電されるケースもあります。上記の「バッテリーのかんたん診断」で軽傷のケースであれば充電される可能性があります。しかし、重症のケースでは充電される可能性は低いため、エンジン始動後は速やかに車屋さんでバッテリーを交換しましょう。
ロードサービスを呼ぶ
バッテリースターターも無い、バッテリージャンプもできない場合は最終手段
ロードサービスを呼びましょう
JAF
会員であれば、ロードサービスは無料です
非会員の場合、12880円の費用がかかります
(※一般道路内、昼の場合のケース)
保険
任意保険に入っていれば、ロードサービスが付帯しているケースがあります
対応範囲は保険によって異なりますので、ご自分の保険のロードサービスをご確認ください
以下はロードサービスでバッテリージャンプの対応がある、代表的な保険会社の一覧です
保険会社 | 電話番号 |
---|---|
AIU損保 | 0120-01-9016 |
SBI損保 | 0800-2222-581 |
あいおいニッセイ同和損保 | 0120-024-024 |
アクサダイレクト | 0120-699-644 |
朝日火災 | 0120-120-555 |
イーデザイン損保 | 0120-049-095 |
セゾン自動車火災保険 | 0120-002-446 |
ソニー損保 | 0120-101-789 |
損保ジャパン日本興亜 | 0120-365-110 |
そんぽ24 | 0120-119-117 |
東京海上日動 | 0120-119-110 |
チューリッヒ | 0120-860-001 |
日新火災 | 0120-097-365 |
富士火災 | 0120-220-557 |
三井住友海上 | 0120-096-991 |
三井ダイレクト損保 | 0120-638-312 |
全労済 | 0120-889-876 |
※保険会社は常にロードサービスの内容やサービス範囲を変更しますので、最新の詳細は保険会社にご確認ください
バッテリーを長持ちさせるために
以上、バッテリーの上がりやすい季節や、万が一バッテリーが上がってしまった場合の対処方法を紹介しました
バッテリーは1度上がってしまうと、基本的に性能は落ちてしまいます
そのため、日頃からバッテリーを上げないことが重要です
具体的には以下のことに気をつけましょう
- 出来るだけ頻繁に乗る(最低でも1週間に1度)
- 電気を使用するアクセサリーはなるべく取り付けない(大電力が必要なカーオーディオ、社外ナビ、カメラ、警備システムなどなど)
- 車を降りるときに、必ずヘッドライトなどのつけ忘れが無いかを確認する
- 長期間(1ヶ月以上)車に乗らないときは、バッテリーと端子の接続を外しておく
- できるなら、時々バッテリー充電器で充電しておく
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