VWゴルフってどんな車?VWというメーカーがつくる車の傾向とは?
あらゆるモータージャーナリストたちはVW(フォルクスワーゲン)ゴルフを絶賛します
モデルチェンジするたびに、
「やっぱゴルフはすごいなー」
「ゴルフはコンパクトカーのベンチマーク(基準車)」
なんて声をよく聞きます
その理由とは一体なんなのでしょうか?
それとゴルフに限らずVW(フォルクスワーゲン)というメーカーがつくる車はどのような特徴があるのか
VWは初めての輸入車として選択される方が多いメーカーです
今回はVWとゴルフという車について紹介します
VWの歴史
フォルクスワーゲンはゴルフを始めとする色々な車を作る一つの自動車メーカーですが、
同時に多くの自動車メーカーを傘下に収める巨大グループ企業でもあります
グループ内にはポルシェやアウディ、ランボルギーニやベントレーなど超高級車を扱うメーカーが多くあります
元々はヒトラーの提唱した国民車計画によって始まっており、フェルディナントポルシェ博士によって開発されたタイプ1(ビートル)が発端となっています
それ以降ビートルは改良を繰り返しながら世界中で売れまくりました
また同時にゴルフを開発して一躍フォルクスワーゲンは大衆車メーカーとして拡大していきました
ちなみにヒトラーはドイツにあるアウトバーンにも関わっていたと言われており、
現代におけるドイツの重要な産業に今もなお、ヒトラーが深く影響を残しています
VWのつくる車
現在VWが日本で販売しているのは以下のモデルです
- ゴルフ
- ポロ
- トゥーラン
- ティグアン
- シャラン
- パサート
- アルテオン
細かく見れば、例えばゴルフにはGTIやR、ヴァリアント、オールトラックなどの派生モデルが多く存在します
また、日本には販売されていないけど、ドイツや世界では販売されている以下のようなモデルもあります
- トゥアレグ
- アトラス(テラモント)
- T-Roc
- T-Cross
トゥアレグは2代目まで日本で販売されていましたが、途中で販売を終了してしまいました
アトラスに関してはもともと日本には販売されていません
T-RocやT-Crossに関しては順次日本で販売されるとの噂です
VWの特徴
VWというメーカーが作る車は主に以下の特徴があります。
- 他のドイツ車と比べて値段が比較的安い
- 内装や外装が地味
- 走行性能はいわゆるドイツ車らしい「シャキッ」とした感じがある
- いろんなモデルがあるが、頂点はゴルフ
値段は比較的安い
フォルクスワーゲンという名前自体がドイツ語でフォルクス(大衆)ワーゲン(車)という意味の通り、
大衆車むけの車を作っています
ただし、日本の誇る大衆車メーカー「トヨタ」ほどの安さはありません
とはいえ、いわゆるドイツの車メーカー御三家(ベンツ・BMW・アウディ)と比べれば安い価格に設定されています
走行性能は完全なドイツ車
走行性能に関しては御三家に準ずるところがあります
傾向的にはベンツに近いです
ベンツはどちらかといえばエレガントに乗れる車で、エモーションよりもとにかく安心感を重視してるメーカーです
流石に絶対的な性能ではベンツには敵わないのですが、その片鱗を見ることができる車メーカーだともいえます
ものすごい大雑把に言ってしまえば、
ベンツに対してVWは価格6割、性能8割
と考えていただければ良いと思います
ベンツの6割の値段で8割の性能なんですから大変お得な車です
コスパ高いです
内装・外装が地味
これもVW全体に共通する特徴ですが、とにかく内装と外装が地味です
内装に至っては実用車を思わされます
例えばVWグループにあるアウディと比較してみると分かりやすいです
アウディは明らかに内装がゴージャスです
その辺りはVWグループでの棲み分けがしっかりとされているのでしょう
兄弟車であるVWゴルフとアウディA3を比べてみてください
VWの欠点
価格が安い分コストダウンは至る所に見られます
車を細かく見ていくと尋常じゃないぐらいのコストカットが各部品に施されていることが見て取れます
例えばゴルフの給油口の蓋のロックをかけるモーターはマブチモーターです
ミニ四駆に馴染みがある人はわかると思いますが、本当にあのミニ四駆に乗っていたのと同じ様なモーターが使われています
電装系などのカプラーはものすごい脆い樹脂でできていて、軽くマイナスドライバーで爪を外そうものならプリンの様に削れて再利用できなくなります
そんな涙ぐましい(?)コストカットが車全体にあるため、個体差によっては結構つまらないところで故障することがあります
先に挙げた給油口の蓋が開かない・閉じないなんていうのも代表的な故障例です
まあ、その辺はベンツの6割の価格で8割の性能を実現するためには致し方ない箇所ですかね
頂点はゴルフ
そんないろんな車種を持つVWですが、やはり頂点はゴルフになります
その理由は性能と価格のバランスにあります
例えばVWのなかで背の高いトゥーランやティグアンに乗るとやはりゴルフよりもロールを感じますし、全体的なもっさりとした動きが気になります
逆に小さなポロに乗ると、細かい振動や突き上げの強さを感じてしまいます
そういった意味において、ゴルフはVWの中でも最も基幹車種であるのと同時に、性能が高いモデルであるといえます
さらに値段とのバランスも良いです
VWを味わうためにはゴルフに乗る必要がありそうです
ゴルフという王者
ゴルフはよくハッチバックの「ベンチマーク」なんて言われます
その理由は、もちろん走りの性能の良さです
性能の良さといってもサーキットでコンマ1秒を競って走る様な性能ではありません
例えば車が段差を乗り越えたときにボディーが歪まずに、足回り(タイヤとサスペンション、ブッシュ)によって振動が収束するので長距離で疲れません
この副次的な作用なのか、コーナーでハンドルを切ったときの修正舵がものすごく少ないために、コーナーが連続する様な道でも最小限のハンドル操作ですみます
国産車でありがちなんですが、コーナーでハンドルを切った時に、微調整で少し「戻したり進めたり」というのが本当に少ないです
乗り味もフニャフニャしてないので、常にフロア(床面)が地面と平行に保たれる感じがあります
ゴルフって見た目はおじさんの乗る様なダサい車という印象で、
正直トヨタのヴィッツやホンダのフィットなんかと何が違うんだろう?と思いますが、乗ってみると中身は別物であることが分かります
ブレーキなんかに関してもペダル自体に剛性感があって、強く踏み込んでも「グニュっ」と潰れる様なフニャフニャした感じはありません
踏み始めてブレーキが効き始めると、そのまま踏み込んでいった時の強さと車の制動感がとてもリニア(直線的)です
とにかくブレーキだけでなく、全ての操作(ハンドル、ブレーキ、アクセル)がリニアで直感的です
このリニアな操作性というのはとても重要で、多くの国産車はこのリニア感薄い車が多いです
操作量が一定だと、ドライバーが入力した操作に対して車の反応も一定なので、
感覚的にドライバーが入力に対する挙動を把握しやすくなります
こういった操作性も長距離での疲れなさに繋がっている気がします
性格
ゴルフの性格はファミリーカー的な要素が強く、BMWの様に目を三角にして走る車じゃありません
動き自体も全体的にゆったりしていますが、その分落ち着いて乗れる車です
とにかく良い車
と色々とゴタクを述べてみましたが、とにかく一言でゴルフを表すと「とても良い車」です
輸入車のエントリーモデルとしても人気のゴルフですが、ゴルフに乗ってしまうと特に他のメーカーにいく必要も無くなってしまうかもしれません
「300万円近くする車なんだから当然でしょ!」
と言われるかもしれませんが、
多くの輸入車同様にゴルフも中古になると途端に値段が安くなります
現在なら、ゴルフ7の初期モデルが100万円程度で購入できます
ゴルフの性能が100万円で購入できるならとてもお買い得感があります
それは乗ってみれば納得できるでしょう
近年のゴルフの傾向
手放しで褒めてきたゴルフですが、実は最近、少し事情が変わりつつあります
というのは最新モデルであるゴルフ7が少しトヨタ車的な乗り味になってしまっています
ゴルフは5あたりから高級車路線に舵を取り始めますが、
6まではとてもドイツ車らしい「重厚感」のある乗り味でした
それが7にモデルチェンジすることで一変します
ゴルフ7の初期モデルはまるでトヨタ車の様なひょこひょこした動きをします
ドイツ車らしい乗り味はとても薄くなってしまいました
この辺りはみんカラの様なレビューサイトでも同様のコメントを見ることができます
7.5と呼ばれるマイナーチェンジによって多少は以前の様な乗り味に戻りましたが、
6までに採用されていた様なオルガン式ペダルは、吊り下げ式に変更されたり手放しに正常進化と言えない部分もあります
最新の安全装備である衝突回避機能を求めるのであればゴルフ7しか選択肢はありませんが、
そうでなくてドイツ車らしい乗り味を希望するのであればゴルフ6を選択した方が良いかもしれません
ゴルフ6であれば、中古車市場の相場はとても安く50万円程度で購入できます
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